「て」抜きは方言?
みかこです。
ことばの違いに敏感です。
大阪で生まれ、幼稚園なかばで埼玉に越し、ことばが通じないもので、「しゃべらない」という選択をするようになりました。
だいぶ聞いてから、これは問題ないか?というところで、必要最低限話す、みたいな期間が長かったです。
そんなわたくしは、札幌に来てから見かける(聞く)ようになった言い回しが気になっています。
「本州は雪なく、・・」
「行ってみたら事務長がいなく、・・」
「彼氏もいなく、・・」
わたしが言うとしたら
「本州は雪がなくて、・・」
「行ってみたら事務長がいなくて、・・」
「彼氏もいなくて、・・」
と、「て」が入るんですが、札幌(北海道?)で、どちらかと言うと丁寧な、きちんとすることが求められる場面では頓に、「て」が入らない印象です。男女問わず。
お客さん宛のメール、SNSでの文章の書き方など、「それでいいのか?」と思うことも多かったのですが、それが地域性なのか、職歴の違いなのか、個人の問題なのか、判断するのが困難で、指摘もできず。
それを裏返すと、わたしがふつうに書いている・しゃべっているのを、「気取っている」という風になるのかもしれないなぁ、とも想像しています。
「ばくりっこ」
「ぼっこ」「みっこ」
「あずましくない」
「こわい」
「なげる」
このあたりはだいぶ慣れましたが、イントネーションのちがう言葉も多いです。
「コーヒ」(coffeeの発音に近い)
「イス」(椅子。はじめ聞き取れなかった)
東京弁と関西弁(親戚・両親)の2チャンネルだったところへ北海道弁というのが増え、オンとオフのはっきりしないようなシチュエーションや、緊張する場面では、どのチャンネルに合わせたものか混乱することもあり、着地点が「なぜか大阪訛り」になることがあります。
帰国子女や、長く海外留学していた人のことばにしばしば英語が入ってくるのは、決して気取っているのではなく、混乱していたり、それが一番しっくりくる・落ちつくからということでしょう。
北海道では「〜でしょう」というところを「〜しょ」と言うこともあるので、「て」は省略傾向なのかな?と想像しています。
強い表現の「〜でしょう(が)!」は「〜しょや!」となる感じです。
「北の国から」では、純が食べきれていないラーメンを店の人が下げようとしたのに五郎が怒って「子どもがまだ食ってる途中でしょうが!」と言う名場面がありますが、五郎は麓郷生まれ、北海道弁のはずなのに、丁寧な標準語を遣う人です。
子どもたちや奥さんへの配慮なのかな。
「'89帰郷」まで観ました。