まるぽて

みかこのなんでも書くブログ

星になったホシノさん(仮名)

みかこです。

 

「謎の多いみかこさん」とよく言われます。

 

そろそろいい歳になり、自分の経験や考えたことが誰かのサンプルになったらそれでいいんじゃないか?と思うようになりました。

ちょっとずつ書きます。

 

わたしが生まれる前の話。

 

若き頃の父は、身長は低いけど、高学歴高収入の人でした。

ある日、会社の先輩のホシノさん(仮)が、突然、自殺で亡くなりました。

当時は、合併のゴタゴタで、そういう人は少なくなかったそうです。

 

わたしも経験したことですが、同じ環境にいる人がある日突然自殺することのショックというのは、計り知れない。

 

ホシノさんはまだ27歳だというのに

「自分は何をやっても中途半端だった」

と書き残して、星になりました。

 

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ウユニ塩湖 行ってみたいです

 

父は、先輩ホシノさんの後始末(人事的な書類関係)をしなければならなくて、人事部へ何度も通いました。

人事部で、てきぱきと対応してくれたちょっと可愛い子が、母でした。

 

難関大学を卒業して会社でマジメに働いていた若き頃の父は、「きょうだいの中で唯一高卒」ということに劣等感を持っていた母の目に、なんだかとても素敵に見えたのかもしれないです。

母は、末っ子の可愛らしさがありながら、父より2つばかり年上で、父の目には、とてもしっかり者に見えたようです。

あとは、「吊り橋効果」というやつかもしれない。先輩の後始末というのと、人が亡くなった案件ということで、お互いに緊張してたでしょうから。

それからいつしか、二人はお付き合いをするようになりました。

 

 

ホシノさんが死ななかったら、わたしの両親は出会わなかったかもしれないんだなあ。

 

 

そんなことを考えていたら、わたしというのは、自殺を否定できなくなってしまった。

すべてはあらゆることの総合的な結果なのであって、「それがきっかけだった」という考え方は、インパクトのある一部の出来事に焦点を当てているだけだし、しなくてもいい考え方なんだけれど。

 

「何をやっても中途半端」って言っても。

巷では「一流企業」と言われる会社で働いていたのです。

そして、まだそんなに若いのに、どうしてそんなふうに考えたのだろう・・・と、会ったこともない、すでに星になってるホシノさんに、わたしはときどき同情するのです。

 

「中途半端」なんてことを気にする人は、たぶんとても周りの目が気になる人で、別の言い方をすれば、周りのことを気にすることができる人です。

 

最後は、えげつないことをしたなぁと思うけど、それも、きっとそういうつもりもなく、

ホシノさんは、とても優しい人だったんじゃないだろうか。