HANABI-レストランホールバイトの想い出とリーダーについて
みかこです。
東京の立川にグランデュオっていう阪急系列のデパートがあるんですけど、そこの天ぷら屋さんでバイトをしていたことがあります。
普段はかなり暇な店で、暇すぎたので、メモをポケットに入れて漢字検定準1級の勉強をしながらやっていました。(おかげさまで合格しました)
店長は、口が悪いというか、余計なことを言うタイプで、プラス1名のたまにいる社員もあまりいい感じではなくて、バイトの女性陣(ほぼ全員、女子大生)から何だかかなり嫌われていました。
バイトの信認を得られない店長・社員ほど悲惨なものはありません。
夏に、昭和記念公園の花火大会っていうのがあって。
まあ、女子大生ならみんな、浴衣を着て、彼氏と二人でとか、気になっている野郎ども数人と女子数人のグループでとか、とにかくデートするわけですよ。
わたしの彼(いまの夫)は、見た目はチャラいのに中身は真面目が取り柄みたいな人で、クリスマスでもコンビニバイトを休まないという人間だったもので、そんなイベントがあっても、彼はバイトを休まないもんで、わたしもバイトでもするか、という感じでした。
仕事上がりに着替えていると、バイト仲間が
「花火の日ね、わたし浴衣着るんだ〜!」
と、話をしていました。
「みかこちゃんも休むでしょ?」
「わたしは、出ますけど・・・」
「え!そうなの?みんな休むよ?」
「そうなんですか?」
まあ、この人たちが休んでも、誰かは来てくれるだろう、と思っていました。
天然のわたしは、その「空気を読む」ということができなかったんですね。
花火の日。
花火をレストランの窓から見ようという人や、花火を見終わって食事をしようという人で、レストランというレストランが、満席になる日。
蓋を開けてみると、わたしは店長と2人きりでした。
店長がひとりで板場をやって、わたしがひとりでホール。
・・・回るわけがない。
それでも開店してしまったんですね。
「目が回る忙しさ」ってこれのことだ、と。
店長は応援を呼ぼうとしたけど、結局誰も捕まらなかった。
わたしは何度も「まだですか?!」などとお客さんに怒鳴られつつ、それでも冷静にやりきりました。
途中、運ぶのが追いつかなくなると、板場から店長が出て来て、運んだりもしていました。
困るのがわかっていて、休まれてしまう。
嫌われている上に、なめられている。
わたしも休んでたらこの人どうするつもりだったんだろう・・・。
「この人を困らせるなんて申し訳ない」
そう思うアルバイトの人が、一人もいなかったわけではないと思いますが、大勢に従う方が良いと判断したのだと思います。
シフトも出ていたはずですが、店長も店長で、事前になんとか人を工面できなかったのかなぁ、と思います。
振り返ってみれば、わたしは子どもの頃から、小さな単位のリーダー経験はそこそこあって、そのころにあれこれ自己流でやって、それなりにまとめたり、失敗してみたり、やらかしてみたりしてきたもので、大人になってからは、リーダーのような立場になっても、あまり大きな失敗をしなくて済んでいました。
でも、そういう経験がないまま、いきなり店長などのマネジメント職につくと、こういうことになってしまうのかも?
リーダーになったらなったで、できてないことがあったら素直に認め、できるようになっていくしかありません。
わたしが仕事で初めてリーダーになったときには、リーダーになる人向けの本などをいくつか買って読みました。でも、悩んでいる割に、そういう本すら読んでいない人もたくさんいるのかもしれません。
人間の悩みは、独特のものってそんなにない、とわたしは思っています。
大抵のことは、本を読んだらなんとか解決できたり、全くそのままとは行かなくても、アレンジして試すということができます。
「部下が自発的に動いてくれない」
「モチベーションが低い人間しかいない」
などと言っていないで、動いてもらえるようになるには、自分がどういうコミュニケーションをしたらいいのか、学んで、考えてほしいなと思います。
*ちなみにバイトしていたお店はもうありません。