「がんばります」を禁止する
みかこです。
試験期間です。
「資格ビジネス」のようなものがあり、資格試験もどんどん増えていて、その試験で何点を取ったからどう、合格したからどう、とかいうのが、とても大事なように思わ(さ)れています。
資格試験のために、心や体を壊しかねないような生活をしている人もいますね。
何かを待つ間、電車で座れたとき、会社に着いてから仕事が始まるまでの間など、「スキマ時間」というのにも、人間は、大切な心の作業をしています。
そこに「がんばって」勉強を詰め込み続けているとどうなるか?
勉強を詰め込むことによって、スキマ時間にするような「気持ちの処理」が後回しになるために、かえってものごとの効率が落ちたり、生活の質も落ちていくことがあります。
資格を取ったり、高得点を取ったりすることは、より良い仕事をするため、より責任ある仕事に就くため、新しい環境に入っていくためにしているのだと思います。そのために心や体の調子が崩れるようなことがあったら、本末転倒ではないでしょうか。
私の楽器の先生に「がんばります」というと「今、なんておっしゃいました?」と言われます。
私の通う教室で、「がんばります」は禁止されています。
「がんばる」ということは、どこかに無理がかかっている。
無理がかかっているような演奏を聴いても、聴く方も疲れる。
人間がうまく力を発揮できるのは、がんばっているときではなくて、リラックスしているとき。
だから、「がんばる」はNG。
そのように教わっています。
また、楽しんでやっていても、長くやっていると、不自然なクセがついてしまうことがあるので、長時間やることも推奨されていません。
私も楽器に限らず、だいぶ「がんばります」と言わなくなりました。
レッスンが甘いわけでもないんですね。
できてないところはできてないって言われる。できているところもできていると言ってもらえる。ほんとうに鏡のようなというか、客観的に見てどうであるかを伝え続けてくださる先生です。
「無理」「わかんない」「できない」「難しい」も禁止です。
これらの言葉は、これからすることをやりにくくするからです。
人間はかなり暗示にかかりやすいです。
同じ作業なのに「カンタン」って5回言ってからやると、なぜかカンタンにできちゃったりします。
同じ教室の子たちは、大人が難しいと言う曲も特に難しいと思わずに取り組み、自分なりにあれこれ研究しているうちに、上手に弾けるようになってしまいます。
人は、余計なマイナスの暗示をかけたり、邪魔したりしなければ、どんどん伸びるのです。
これは楽器に限ったことではないなと思って、私は仕事のことも無理をしない・がんばらないくらいのペースを大事にするようになりました。それがいちばん「丁寧」で「しっかりした」仕事・勉強ができているような感触があります。
「がんばります」でうまく行っていない人は、やり方やつかう言葉を、ちょっと変えてみてもいいかもしれません。
あなたはどんな言葉でうまくいくことが多いですか?